家を建てる時、両親が言ってくれた事

結婚して十年、そろそろ家を建てようと思っていると実家の両親に伝えました。すると両親がある事を言ってくれたのです。それは「最高の家を建てようとは思わないで」だったのです。
一生に一回しか建てる事はないでしょう。それが家というものなのです。だからもちろん最高の家を建てたいと思っていました。それなのに両親がそう言ったのです。なぜかわかりませんでした。
贅沢を言ってはいけない、わがままな事を言ってはいけないと言われましたがよくわからなかったのです。私達は普通の家で良かったのです。親子四人が住める普通の家で良かったのです。
住宅会社の担当の人と相談して、本当にありふれた家を建てる事ができました。その家を見て両親は言ってくれたのです。「これでいいよ」そう言ってくれたのです。
欲を出し過ぎると、あれもこれもと欲しくなってごちゃごちゃした家になるからです。すると家族間でもごちゃごちゃしてくるものなのです。だから最高の家を建てないでもいいと言ってくれたのでした。

 

 

 

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