私の祖父母の家はほんとに古い家でした。築100年を超えていて、木造の平屋でした。子供の時によく遊びに行っていったのですが、古すぎて夜は怖かったです。お風呂も土間に降りてから、外にある風呂場に行っていました。もとは薪に火をつけてお風呂を温めていたようですが、私たちが子供のころには、湯沸かし器でお湯を入れていました。トイレも、ぼっとん便所でした。まだ子供だったので、怖いけどそれも楽しんでいたところがありました。しかし中学生、高校に入ってからは全く行きたくなくなりました。便利な生活に慣れてしまい、そんな古い家に行きたくなかったのです。
私が高校生の時に、祖父母の家を完全に取り壊して、新しい家が建ちました。母の兄夫婦が家を建てて洋風の新しいキレイな家になりました。
バリアフリーで、お風呂に行くまでに寒い思いや、大きな蜘蛛が出てきたり、怖い思いもしなくなり、トイレも水が流れるトイレになり、便利になりました。
でも純和風の古民家の面影は全くなくなりました。寂しさもありましたが、便利に住むためには祖父母には古民家は大変過ぎたので、新しい家に入れてよかったと言っていました。祖父母は、新しい家を大変気に入っていました。昔から住んでいた古民家には未練もなりもなかったようです。